【水泳個人レッスン】呼吸こそ強く行け!

こんにちは。
水泳個人レッスンKN Swim Lab西川です。

春JO、選手権も終わりひと段落と思いきや、ジュニアはもう夏への戦いが始まっていますね。

今回はそんなジュニアスイマーも含めた、初心者の方にも読んでいただきたい内容。

呼吸動作のお話です。
水泳の呼吸動作ってすごく特別なもので、慎重になりがちですよね。
ただ、慎重になればなるほど習得しにくい部分もあるんですね。

そんなお話です。

呼吸こそ強く行け!

さて、今日の本題。
呼吸のお話し。

水泳でまず最初に苦労するのが呼吸じゃないかな?
陸上での日常生活のように無意識で呼吸することって難しいよね。

幼児の子はボビングやバブリングでぶくぶくパッ!
なんて感じで練習するよね。

最近小学生や中学生でも呼吸の動作の練習から始める子もよく来てくれてるのですが、このぶくぶくパッ!って恥ずかしいと思うんだけど、すごく大事だからしっかりやってみて。

で、今日はそういうお話しじゃなく、呼吸動作ほど思い切りよく、勢いよくやってほしいってことを書いていきますね。

個人レッスンで気づいたこと

これは最近気づいたわけじゃないんだけど、幼児の子でも選手でも成人初心者の方でも思い切りがいい人が呼吸動作を身につけるのが早いってこと。

幼児水泳

最近で言うと5歳のお子様を何名か見させていただいているのですが、2人のお子様が勢いよく顔と体を回転させて一気に天井を見るぐらいの動作で呼吸をしようとしていたんです。
もうひっくり返るぐらいね。

これ、スイミングクラブなんかだと上向すぎ!って怒られると思うんだけど、違うのね。
まずはこの思い切りがないといけない。

で、呼吸がしっかりできてから動作を小さく早くしていけばいいんです。

ずいぶん前にこのブログで書いたのですが、呼吸に限らずまずは大きな動作で動きを身につけ、そこから小さく早くしていけばいいんです。

実際、この2人は5歳で25m完泳と12.5m達成。
12.5mのお子様も目標が12.5mだったので自分が止めたのですが、25m行けそうな雰囲気もありました。

中学生初心者

次に中学生初心者のお話し。
この子はスイミングスクールなどの経験はなく、体育の授業対策で来てくれています。

初めて会ったとき、まず今できるクロールを5mでもいいから泳いでみてとお願いしたところ、7mぐらいで立ったのですが、思い切り天井を見るぐらいの呼吸動作でした。

頭も立って、前の支えになる腕も下がってしまい、正直見た目はかっこ悪いのですが、息はしっかり吸えていました。

ここまで思い切ってくれると、こっちも助かります。
顔が天井を見ていると言うことは頭だけが回っているわけではない。体も横に傾いていないとそこまで顔は上がらないのは想像できますよね。

体を傾けさせるという難しい仕事をしなくていいわけなんです。

この子もやはりその日のうちに25m完泳でしたね。

選手は強く

次に選手には呼吸動作ほど強く行ってほしいというお話し。

自由形

クロールの呼吸動作が止まる。遅い。
そんな相談が多く来ますし、実際に見ていても多いですね。

見ていて思うのが、あ〜この子達は耳と肩をくっつけてなんて感じで形を徹底的に指導されてきたんだろうなって。

動きが慎重っていうか、呼吸動作だけが特別になっているような感じに見えるんです。
今から呼吸しますよ〜、さあ準備して〜なんて感じで。

そうじゃなく、一気に行っちゃってほしい。

右呼吸の選手でお話ししてみます。

まずは右で呼吸するときに右のプッシュを思い切って押してほしい。
ここで多いのが呼吸のときだけ右のプッシュが押し切れない、短くなるということ。つまり呼吸動作のときだけ特別な動きになってるってわけ。

もうひとつ、動きが遅くなる選手におすすめなのが、左手の入水から伸びを一気に前に突き出すこと。
その勢いに合わせて右に呼吸する。
そうすることで呼吸の動作中でも勢いが止まりにくくなるんですね。

バタフライ

バタフライの呼吸動作はきついんだよね〜。
バタフライで呼吸すると減速するからできるだけ呼吸の回数を減らす。でも減らすと苦しい。

でも2バタなんかだとほぼ毎回呼吸しないといけない…

だから、呼吸動作を強く速く、そして無駄な動きがないようにしていきたい。
バタフライの呼吸動作で多く見られるのがプッシュしたときに脇が開いてしまうこと。脇が開いてしまうということはやっぱりしっかり押し切れないってことにつながってくる。

つまり、呼吸動作で抵抗が増えたから減速しているのではなく、推進力が落ちての減速ってわけです。
顔を水面上に上げていつもより、やや体の傾きも大きくなるためプッシュがキツくなる。だから外に逃してしまう。

こういった悪循環が発生しているんです。

この解決策としては腕のプッシュだけを強くする意識ではなく、肘関節、股関節、膝関節の3つを同時に強く伸ばすこと。

さらに言うと、このときお腹を強く伸ばしてあげる意識を持つといいです。

よく、プッシュと第2キックを合わせて!
なんて指導を聞きますが、第1キック直後に曲がっている関節を同時に伸ばしてあげればここのタイミングもしっかり合うし、本来第2キックはそのタイミングで打てるはずなんです。

変にプッシュと第2キックを合わせようとすると、これもまた不自然な動きになるので注意ですね。

平泳ぎ

平泳ぎの場合は泳ぎの中の一部として毎回呼吸が入りますね。
平泳ぎでもやはり同じで静かにおとなしく呼吸をしにいくことはないと思います。

注意したいのは状態を起こしすぎないことと、そのための頭を上げる方向ですね。
真上に向かって上げてしまうと状態が起きてしまい、下半身が下がるのでNG。頭は斜め前方の上方向に上げるようにしましょう。

選手によってはこの姿勢をできるだけ低くしていく選手もいますが自分は、やや起こしてから一気に胸に重心をかける泳ぎ方をすすめています。

この泳ぎ方ではバタフライ同様、脇を強く締めて腕を前方に素早く戻すことが重要。
反動で深く潜りすぎないよう、胸椎を伸展させるのですが、そのあたりはまた今度。

こう考えると、平泳ぎの呼吸動作も思い切りよく行くのがいいってことがわかりますよね。

背泳ぎ

背泳ぎはずっと顔が上がってるから呼吸はいつでもできるから意識しなくても…
なんて質問をもらうことがありますが、背泳ぎもある一定のタイミングで呼吸をした方がいいんです。

自分が指導してきたのは左右どちらかの手が入水するとき、つまり胸が開くところで息を吸うように指導してきました。

左右はどちらでもやりやすい方でOK。

理由はやはり胸が開くところで呼吸も吸い込みやすいためです。
呼吸のタイミングをまったく意識せずに泳いでいた選手に伝えたところ、かなり楽になったとの意見もありました。

このタイミングでもある程度の勢いがないと胸が瞬間的に開くことはないんですね。
入水で水を強く叩き過ぎるのは良くないのですが、入水の瞬間に胸を素早く開くって意識は必要かと思ってます。

まとめ

水泳において、呼吸の動作はやはり特別なものなんですよね。
ただ、それをできるだけ慎重になってほしくないって話。

これは選手であっても初心者でもあっても同じで、まずは慎重になるよりも一気に、素早く、力強くやってほしい。

さらに言うと、初心者であれば、最初は無駄な動きが入ってもいいから大きく行っちゃった方がいい。
息をしっかり吸えるようになってから、徐々に小さくしていけばいいよってことです。

ちなみに、平泳ぎ、クロール、背泳ぎであげた呼吸方法を実践している4人はすべてJO金メダルを取っていますよ。はい、これは自慢ではなく、事実。

皆さんもぜひ実践してくださいね。

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