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こんにちは。

水泳個人レッスンKN Swim Labの西川です。

昨日、このブログのコメント欄にこんなコメントがありました。

すみません。
お問い合わせする内容でもないと思い、ブログのコメント欄を使わせていただきました。

娘は小6でJOの決勝まであと0.5秒ほどなのですが、先日クラブのコーチに背泳ぎはクロールを裏返しただけだ。そのあたりも自分で考えて練習しろと言われたようです。

本人、背泳ぎがクロールを裏返しただけと言うことが、理解できないとのことで質問させていただきます。

背泳ぎとクロールの共通点と言うか、背泳ぎはクロールを裏返しただけと言う意味を教えていただけませんでしょうか?

お忙しいところ、申し訳ございません。
いつでもけっこうなので、ご教授いただけると幸いです。

まず、このブログにくるコメントはスパムばかりなので、ビックリしましたが質問の内容にもビックリしました。

それでは早速いろいろと書いていこうと思います。

まず、前置きしておかなければいけないのが、質問にあるコーチがどんな状況で言ったのかがわからないので、批判するようなことはいたしません。

純粋に背泳ぎはクロールを裏返しただけなのかってことについてお話させていただきます。



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クロールと背泳ぎの共通点

現代4泳法と呼ばれる、クロール・背泳ぎ・平泳ぎ・バタフライは2つに分類できるんですね。

1つはアルタネイト・ストロークと言って体を縦に割り、両手両足を交互に動かす泳法。つまりクロールと背泳ぎってこと。ここで1つ共通点がありますね。

ちなみにアルタネイト・ストロークともう1つはサイマルタナス・ストローク。これは体を横に割り、両手両足を同時に動かす泳法。つまり平泳ぎとバタフライってこと。

アルタネイトとサイマルタナスに関しては随分前に記事にしてあるのでこちらを参考にしてください↓

アルタネイトストロークとサイマルタナスストローク

1つ目の共通点は体を縦に割り、両手両足を白湯交互に動かすってことですね。

さて、他になにがあるか…

う〜ん、ちょっと思いつかないかな〜。

ってことで次行きますね。

クロールと背泳ぎの相違点

向きが違う

そんなの当たり前だろ!って思いましたね?いや、これ立派な違いでこれが1番の違いって言ってもいいと思います。

この向きが違うってことで、関節の角度や筋肉の使い方が変わってくるんです。これらをちょっと詳しく書いていきますね。

呼吸動作

まずクロールは水中に顔があるので、顔や体を横方向に傾けて呼吸をしなければいけませんね。対して背泳ぎは水面上に顔が出ているため呼吸のために体を傾ける必要がない。

ここは大きな相違点ですね。

ストロークパターン

ここはかなりの違いがあります。

決定的と言ってもいい違いです。

クロールのストロークパターンは真円に近い動きを繰り返しています。

もちろん、肘や手首の角度の変化で真円には見えにくいのですが、肩の回転動作は真円に近い動作になってるんです。

あ、真円って言うのはまんまるってことです。

これに対して背泳ぎのストロークパターンは縦の半円と横の半円の組み合わせに近い動きになります。どういこうとか、下の画像でわかりますかね。

水面上の動きであるリカバリー動作は縦方向の半円。一方、水中での動作は横方向の半円になるんですね。

背泳ぎって水中でぐるっと回しませんからね。

ここは1番大きな違いではないかと。

こうなると、肩関節や肘関節の角度、主に使う筋肉も変わってくるってことが容易にわかるかと思います。

キック動作

次にキック動作の違いについて。

左右を交互に動かすフラッターキック(バタ足)ってところは一緒ですね。

ここでの違いはダウンビート(下に蹴り下ろす動作)とアップビート(上に蹴り上げる動作)。

クロールのダウンビートは足の甲がわで蹴り込みますよね。

一方、背泳ぎのダウンビートは足の裏で蹴り込みます。

背泳ぎって上だけに力入れるんじゃないの?って思う方多いかと。実は足の裏で蹴るダウンビートもすごく重要で推進力が増すだけででなく、体を安定させてくれる効果もあるんです。

次にアップビート。

上に蹴り上げる動作ですが、クロールのアップビートは水面上に出る割合も大きいですね。クロールにおいてのアップビートも重要な役割を果たすのですが、基本的にはダウンビートに使うエネルギーの方が多いと考えられます。

背泳ぎのアップビートはどうでしょうか。

先ほど、背泳ぎのダウンビートは重要だと書きましたが、上に蹴り上げるアップビートも重要。推進力はダウンビートよりもアップビートの方が割合が多いかと思います。

そう考えると、キックに使うエネルギーや筋肉の割合も変わってくるのが分かりますよね。

膝を伸ばすのに使う筋肉は太ももの前の大腿四頭筋。膝を曲げるのに使う筋肉は太ももの裏側のハムストリングス。足の裏側でのキックも頑張る背泳ぎの方がハムストリングスを多く使うため、消費するエネルギーも大きくなると言うことになります。

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現役選手に聞いてみた

S1クロールS4背泳ぎの選手

まずは大学生でスタイル1(得意種目)がクロール、スタイル4(1番苦手)が背泳ぎの選手。

クロールではジュニアオリンピック金メダル多数、日本選手権の決勝にも残るぐらいの選手です。

まあ、笑ったのですが、答えは一言だけ。

違うでしょーーそんなの

もう多くを語ることはなく、ただただ違うってことですね笑

S1クロール・背泳ぎの選手

違うタイプの選手にも聞いた方がいいってことで、クロールも背泳ぎもスタイル1って選手にも聞いてみました。

この選手もジュニアオリンピックの金メダリストです。

・いや、なわけないでしょ
・想像しただけで変な泳ぎになるわ
・相違点が多いのはマジ当たり前
・同じなんて一度も考えたことないわ

この選手は、それ言ってるコーチ大丈夫?って心配も…汗

SNSの反応

これはおまけ。

質問者の方に許可を得て、インスタグラムのストーリーに質問内容を上げてみたところ、以下のような反応がありました。

■マスターズスイマー
素人swimmerの私でもびっくり!
単純に考えても、肩腕含めてすべて違うやん!って!

■水泳コーチ
ある意味すごい感性を持ってるぅ〜(笑)

まとめ

こんな感じね。

結論は背泳ぎはクロールを裏返した泳ぎではないよね。って話です。

細かく書けば、まだまだいろんなことがあるんだけど、もうこれぐらいでいいかな⁉︎って感じです。

そうそう、これは書いといた方がいいか。

クロールより背泳ぎの方がエネルギー消費が多いんです。原因はさっき書いたキック動作でのエネルギー消費が大きな要因です。

あとなんか書いといた方がいいことあるかな〜。

スタートが違う、水中動作が違う。

キリがない。

終わり!




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